腐った純正から車高調に入れ替え、マトモに走れる様になった私のZですが…

慣れてくると欲というのは出るものでちょーっと不満な点がありました。
不満な点といっても、車高調である限り逃れられない二律背反なんですけど…。

・乗り心地は良くしたい。
・車体の動きは抑えたい。

これですね。
結局、減衰とバネレートの兼ね合いなんですが…。

私のZで言えば、バネも減衰もかなり柔らかく低くしているので車体の余計な動きが多くなります。
（あくまで純正っぽくがテーマなので）
乗り心地は今のままでいいので、車体の動きを安定させようと考えます。

まず、比較的手軽に調整できる減衰力から。

減衰を高めると車体の動きを抑える事が出来、車体は安定します。
が、その代わりに路面の状態に車体が追従することになり、段差や路面の荒れ等を拾い乗り心地が悪くなります。
簡単に言えば、減衰を高めるとバネっぽく無くなりどんどんタイヤとボディを直結したような動きに近づきます。。。

これは車体がビシっと安定するところまで減衰力を高めるとかなり乗り心地が悪化します。
(ざっくり言って、吊るしの減衰はこのセッティングです。
↓
なので購入後減衰を低くする方向に調整してます。)

これじゃ何の解決にもなりません。

じゃ、バネレートをあげたらどうなんだ？
ということになります。

バネレートを上げるとバネが硬くなるので安定はします。
が、乗り心地の悪化もテキメンで、小さい段差等で激しく跳ねることになります。
単純にバネが硬くなるので…。
さらに、縮んだ後跳ね返る力が強くなることで(2回め3回めの)跳ねを抑えるために結局減衰も上げなければならず、全く乗り心地を良くする方向にはなりません。

じゃ、理想はどんなか？というと

・細かい段差等足回りが速く動く動きはバネで吸収(減衰低)
・ブレーキやコーナリングで生じるゆっくりしたボディの動きは減衰で抑える(減衰高)

上記みたいに減衰の高速側と低速側、さらに伸び、縮みで独立して調整できるのが理想です…。
といっても、これはレーシングマシンに着いているようなスペックであり、購入できたとしても…まぁ、100万円は下らないでしょう…。

いやいや、さすがにそんなには出せないので…

(ここまでが前置き)

安価にこの問題を片付けようというのが今回のお題です。

この問題を解決してくれそうなパーツとは、
HYPERCO-ハイパコ-、というブランドのバネです。

主にサーキットユースで評判が高いのですが…。

街乗り車高調に街乗りレートで組んだらどうなるの？
という人柱的なことにチャレンジしてみました。

選択したレートは
F:8kg/mm
(HC65-08-0450:ID65自由長8inch=203mm)
R:6.3kg/mm
(HC70-10-0350:ID70自由長10inch=254mm)
です。

レートがポンド表記なのでキロにすると中途半端な数字になります。
できるだけ、交換前と同じレートになるように選んでみました。

で、インプレ的なものですが…。
ちなみに、減衰も車高も変えてません。完全にバネを変えただけの感想です。

とにかく安定しました、細かい段差、道路の継ぎ目での車体の動きが少なくなり、一発目の入力に対するお釣りもほぼ無くなりました。
小さな段差はバネで吸収するというと、減衰が低くフワフワするようなイメージですが、フワフワ感やユサユサ感はほぼなく、吸収してすぐに落ち着いてくれます。
大きな段差でのショックやロールする感じは少なくなりましたが、不快感は無いレベル。
更に車内が静かになりました…(原因不明)
ステアリングに対する反応が良くなり、舵角が減りました。

いや、端的に言ってとっても良いです。
足回りがしなやかに動いて、安心感があります。
車が素直に動くようになったイメージです。
不思議と乗り心地は良くなる方向です。
フラットライド感が増す、ってやつですかね。

あえてネガな部分をあげるとすれば、路面の悪いところでロードノイズが増す、くらいですかね…。
ただ、メリットの大きさに比べれば本当に些細な事ですが…。

※追記1
やはり、というか特性上当たり前なんですが、30キロ以下の極低速域で路面が凸凹していると結構車体が動いてしまいます。
8キロ6キロのバネである以上コレが自然な動きなんですが。今まで以上に明らかになったので。

※追記2
装着した当初は多少ゴツゴツした印象があったのですが、500-1000km走ったところで非常にしなやかに動くようになりました。人間の慣れもあるかと思いますが…馴染んだようです。

総走行距離:102700km